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「、俺受かった!ソルジャー試験受かったんだ!!」 「声が大きいぞ、と」 「おめでとう、ザックス」 「へへ。これで明日から俺もソルジャーだ!」 部屋の扉を開けると、ザックス満面の笑みを浮かべながら合格通知を広げて見せた。 どうやら、筆記試験は大丈夫だったらしい。 Illusion sand − 42 ザックスがソルジャー3rdになった事により、彼はの護衛の任から外れる事となった。 とはいえ、元々護衛など不要なのだから、レノが数枚の書類を作る程度の手続きしかされない。 一般兵からの昇格者が受ける説明会や手続きがあるからと、ザックスは早々に退出していった。 その後、レノに連れられるまま神羅本社へ向かったは、彼に渡された大量の資料に首を傾げる。 「部屋・・・ですか?」 「そ。それと仕事もな、と」 今後の打ち合わせと呼ばれた彼のデスクの周りには、先日とは打って変わり幾人ものタークスが歩き回っていた。 時折達へ視線を向ける者はいるが、忙しさに追われているらしく、声をかけてくる者はいない。 忙しなく歩き回る彼らとは対照に、レノは資料を指先でいじりながら悠々とコーヒーを啜っていた。 「レノ、幾ら何でも、そこまでお世話していただくのは恐縮です」 「そう言うと思って、寮付きの仕事を探しておいたんだぞ、と。神羅系列だけどな」 「・・・恐縮です」 神羅系列という事は、繋がりが切れては困るという意味だろう。 この世界では戸籍も経歴も無い以上、無理も無い事だと、それ以上の意味も理解した彼女は静かに頷いた。 初めてこの世界に来た時は、傭兵でもすれば良いと考えていたのだが、現実はそうもいかないらしい。 もしこれが逆であったなら。 例えばまだが城に仕えていた頃、彼らがあの世界に来たならば、兵になろうが賊になろうが彼らの好きにさせられるのだが・・・・。 この世界はあちらより物事を細かく考えるらしい。 察しの良いに、レノは笑みを浮かべると、パンフレットとは違う数枚の書類を出した。 「これは・・・」 「今の所、お互い最も楽で問題の少ない仕事だぞ、と」 本当に問題が少ないだろうと、はそれぞれの書類に書かれた文字を怪訝な顔で眺めた。 そこにはルーファウスの私的ボディーガードや、レノの補佐としてのタークス入りなど、納得できそうでそうでないものばかりである。 確かに彼らの傍に居れば、何事か起きたところで大きな問題にはならない。 だが、その職務内容は大凡何処の馬の骨とも知れない自分がするべきものとは思えなかった。 彼らが自分の過去を知っているからと、選ばれる事を納得した所で、知らぬ他人にはそうもいかないだろう。 それこそ、何処ぞのテレビが以前言っていた4角関係を引き合いに、公私混同と言われても止むを得ない。 流石にセフィロスやザックスなど、ソルジャーに関わる仕事は出されていないが、だからと言って人の目を気にせずに済むものではなかった。 目の届く範囲に置きたい気持ちはわかるが、これは流石に如何なものか。 「難しいですね」 「全くだ」 レノもまた考える事は一緒なのだろう。 幾らの事に関する全ての責任者がルーファウスであっても、事を決定し報告するのはレノの役目。 下手な木の実に手を伸ばさせても、出て来た蜂に刺されるのは彼なのだから困ったものだ。 と、パラパラと書類を眺めていたは、中に紛れていた1枚の書類に目を留めた。 明らかに場違い・・・しかし最も問題のなさそうな就職先を促すそれに、彼女は一瞬固まり苦笑いを零す。 「何で貴方と私の婚姻届があるんですか」 「お気に召さないか?」 「それ以前に、貴方は私に恋愛感情など無いでしょう?」 「手厳しいな、と」 昔の自分であれば、間違いなく激怒しただろうジョークを、は笑って受け流す。 貴族としての家の体面が無くなったからか、呆れの方が大きいのか。 どちらもハズレではないが、単に年をとって丸くなっただけなのかもしれない。 レノにとっても、恋愛感情の有無は、が言う通りなのだろう。 彼は返された婚姻届をニヤニヤと眺めると、そのままデスクの下にあるシュレッダーに突っ込んだ。 「さて、どうす・・・」 「レノ」 の手から、書類を受け取ろうとしていたレノは、少し離れた場所から呼ぶ声に顔を上げた。 部屋の一番奥、一際大きな机にいたツォンは、傍に集まっていたタークスの合間から顔を覗かせている。 レノが立ち上がって初めての存在に気付いたらしい彼は、会釈した彼女に微かに驚くも会釈を返した。 暫くはの専属となっているはずの自分を呼び出す上司に、レノは数日前に報告を受けた書類の内容を思い出す。 今日のタークスの慌しさも、その内容によるものなのだろう。 予想は出来ていたが、やはり借り出される事になるのかと、彼はに小さく詫びると、同僚達が集まるツォンのデスクへ向かった。 「どうしました?」 「別任務中申し訳無いが、今夜の式典に出てもらいたい」 「犯行予告のアレですか?」 「延期は出来んからな。詳しい事は・・・お前が戻ってきてから話そう」 「了解、と」 「申し訳ないと伝えてくれ」 を送り届けて来いという意味の言葉に、レノは肩を竦めながら彼女の元へ歩く。 午後にもなっていない時刻から、をホテルの自室に追いやるのは申し訳ないが、重要な任務とくれば仕方ない。 彼女に聞かれてどうという内容ではないが、説明を聞けば忙しさにに構っている暇など無くなるだろう。 今夜行われる、神羅カンパニー創立何周年だかの記念式典。 神羅の上層部や、取引先の重役が集まるそれは、彼らにとって最大の好機と言えよう。 喉から手が出るほど欲しかった首がそこにあり、万が一失敗したところで、神羅の名に多少なりとも傷を付けることが出来るのだ。 世界の治安を担っているのは神羅だ。その創立記念の宴を潰されては、体面も何もないだろう。 事を起すだろうと思われていたアバランチは、数ヶ月前の大規模な戦闘の傷により、何も出来はしないだろうと思われていた。 案の定、彼らは最近大人しく息を潜めている。何かを起すには、まだ暫く時間がかかるだろう。 だが、世にある反神羅組織はアバランチ一つではなく、幾つもの組織が存在するのが現実だ。 それらを潰す為に、日々世界のいたる所で任務を行っているタークスが集められたのは、今日の式典に犯行予告なるものが出されたため。 規模としては中級の反神羅組織が、余程自信に溢れていると思われる犯行予告を出してくれたのだ。 その隙を突き地方で事を起される心配もあるため、今は一般兵やソルジャー達がその穴埋めに回っている。 事前に警戒し、ある程度の情報があったとはいえ、よくもまあこんな期待に答えてくれたものだと、レノは溜息を零した。 何処ぞのテロリストの身勝手に、仕事を左右されるのはもう慣れた事だ。 という来客に潜めているとはいえ、同僚達は何処かピリピリとしている。 そこまで肩に力を入れなくても良いだろうと、暢気な事を考えているのはレノだけだろう。 この空気を薄々察していた・・・というより、初めから分っていたらしいは何も言わず、レノに促されるまま廊下へと向かう。 が、ドアノブに手を掛けようとした瞬間、廊下から扉を開けた白いスーツの青年に、二人は目を丸くした。 「・・・・ルーファウス。久しぶり・・・だな」 「、こんな所で会うとは、奇遇だな。レノも、会うのは久しぶりになるな」 「お疲れ様です」 「この間は、沢山の見舞いの品をありがとう。気を使わせてしまったな」 「気にするな、私こそ見舞いにも行けず、すまなかった。もう体は良いのか?」 「ええ、おかげさまで」 「そうか。ならば良かった」 何故タークスのデスクがあるフロアに彼がいるのか。 少々疑問に思いながら、二人は扉の前で挨拶をする。 突然の副社長の来訪に、タークスの面々は驚いていたが、それ以上に驚いていたのはの口調である。 神羅の重役を相手に敬語も使わず無礼だろうと、注意しようとした者も、気にせず会話するルーファウスに目を丸くした。 ルーファウスの尊大さは彼自身の雰囲気とも言え、消える事は無い。 だが、何処かその雰囲気が柔らかく思えるのはどういう事か。 二人が友人という関係であると、彼らも噂で聞いた事はあった。 しかし、よもや本当にあの社長息子に友人が出来ようとは・・・否、体面や会社の損得の為ではない友人を作るとは思っても見なかった。 あまりそうとは見せないが、立場上ルーファウスは警戒心も大きく、人との間に壁を作る厄介さがある。 そんな彼の、誰かと平等な立場として会話する姿は、新鮮を通り越して驚愕を与えた。 無礼な部下である。 「そうだ、お前に頼みがあったのだ」 「・・・何でしょうか?」 「今夜、神羅の創立記念式典がある。そこに、私と共に出席して欲しいのだ」 「はぁ・・・かまいませんが」 「ちょ・・・」 「良かった。では、しっかり警護してくれ」 「は?」 「・・・副社長・・・・そりゃ厄介な事になりますよ、と」 ルーファウスの言葉に、室内から眺めていたタークス達は驚き目を丸くする。 テロが起こる事など知らないは、ただの同伴だろうと返事をしたのだが、警護という言葉に首を傾げていた。 これから室内で起こるだろう事を察し、レノは苦虫を噛み潰したような顔で、呆然とする同僚達を眺める。 案の定、不満に満ちた顔つきになった彼らの中、幾分か険しい顔をしたツォンがこちらへ歩いて来た。 それはそうだろう。 身の安全の為に、タークスやソルジャー2nd以上の女性を共につけるべき人物が、いきなり普通の女性を共につけると言い出したのだから。 恐らく自分にも、後々ツォンからのお叱りが与えられるだろうと、レノは内心溜息をついた。 「副社長。申し訳ありませんが、それはどうかご容赦下さい」 「ツォンか・・・案ずるな。腕は立つ」 「しかし彼女は一般人です」 「能力は私やセフィロスが保証する。頭も良い。邪魔になる事は無いだろう。 警備に当たる者は、一人でも多いほうが良いだろう。 彼女が私の警護に当たれば、その任に当たっていた者は会場の警備に当たる事が出来る。 が・・・そう言ったところで、到底納得は出来んだろうな」 どんどん雲行きが怪しくなっていく二人に、はまた面倒事かとルーファウスを見る。 話の見えない状況ではあるものの、自分が同伴する事が問題なのだという事はわかる。 二人に関わらず、レノの同僚達の張りつめた空気から、その式典とやらに危険が伴うだろう事も。 確かに自分が同伴し、守るならばルーファウスは安心だ。 だが、何も知らない部下にしてみれば、はただの一般人。ルーファウスの友人に過ぎないのだ。 なのにそんな事を言われても、「はいそうですか」と納得できるはずがないだろう。 が部下でも、同じ反応を返す事は間違いなかった。 何を考えているんだか、何も考えていないんだか。 「ルーファウス、貴方は・・・・ツォンが困っていらっしゃるでしょう?」 「そうだな・・・。ではツォン、の腕、おまえ自身で確かめてみるがいい」 「は?」 「今、この場でな」 また何を言い出してくれちゃうんだこの小僧は。 梃子でも動かないつもりだろうルーファウスに、は無茶苦茶だと内心溜息を零す。 とはいえ、彼のそんな我儘も、嫌だとは思えないから困ったものだ。 しかし、がそう思っていたとしても、ツォンはそうもいかない。 苦労しているのだろうな、と、労わりの視線を送った先にいたツォンは・・・・やる気満々で構えをとっていた。 「・・・・・・は?」 「行くぞ」 「いや、行くぞって・・・」 が言葉を言い切る前に、ツォンは拳を突き出した。 その速さは、相手が一般人であり女性だという事を考えても少々早く、だがは難なくそれを受け止める。 小手調べにもならない一撃は合図だったのだろう。 捕らえられた拳を振り払ったツォンは、数歩下がると彼女の脇腹目掛けて蹴りを出す。 いつの間にか部屋の隅に避けていたルーファウスとレノを、は横目で確認すると、一歩下がってツォンの脚をかわした。 そのまま踏み込んできたツォンに、流石に廊下へ出るのは危険だろうと、は彼の横をすり抜ける。 その間攻撃を仕掛けてこない彼が、かなり手加減しているのは間違いない。 徐々に速度を上げるつもりのようだが、忙しそうな彼にこれ以上時間を取らせるのも申し訳ない気がした。 振り向きかけた彼に一歩近づき、はその両肩をそっと掴む。 予想外だっただろう行動に肩を揺らしたツォンの視界には、彼女の長い髪が空気に滑るように流れていた。 「本気で来ては如何です?」 さらさらと舞う黒髪に一瞬目を奪われた彼は、耳元で囁かれた声にぶるりと背筋を震わせた。 そこに僅かばかりの殺気でもあれば、反射的に拳を出す事も出来たのかもしれないが、彼はそのまま耳を押さえてとの距離をとる。 言葉攻めされる気分とは、こういうものなのだろうか。 は別段狙ったわけでもなさそうだが、妙な反応をしてしまった己に、ツォンは僅かに頬を紅潮させる。 「・・・いいなぁ・・・ツォンさん」 レノのぼやきに、ルーファウスどころか他のタークスまで頷く。 ツォンは羞恥に一瞬顔を強張らせたが、から向けられた僅かな殺気に反射する理性の方が勝っていた。 再び突き出された拳は、先程までの速さとは別物。 だが、それすら難なく避けた彼女に、ツォンはニ撃三撃と続けたが、それは受け止めるどころか彼女に掠る事すらなかった。 体術専門ではないが、ツォンはタークスの筆頭。相応の腕はある。 その彼の攻撃を一度も食らう事のないに、彼は小さく感心するとその脚を大きく振り上げた。 頭上から落ちてくるツォンの脚を、は彼と目を合わせたまま片手で払い落とす。 よもやこれで本気などとは言わないだろうとツォンを見れば、今の一撃で理解したらしい彼の気配は、先程とは別物に変わった。 ルーファウスの護衛の合格点が何処から何処までか分らない以上、彼の本気に付き合った方が無難である。 試すだけなのだから本気を出すまでも無いが、久しぶりに体を動かすのも悪くないだろう。 微かにの口の端が上がり、同時にツォンが踏み込む。 思っていたより素早い動きに感心しながら、は鳩尾を狙った拳を避け、その腕を捕らえる。 同時に彼女の手の甲がツォンの顔目掛けて飛び、彼は顔を背けて避けると捕らえられた腕を引き抜いた。 息付く暇も無く彼は拳を突き上げ、彼女がそれを避けると、読んでいたかのように蹴りを出す。 そこにきて、ようやくが両腕で防御の体制に入り、その袖にツォンの靴跡がついた。 それを皮切りに、捻りのある攻撃を始めたツォンに、は回避から防御へと戦いの形を変える。 だがそれも、それ以上の技量を見せない為の手加減なのだろうと、ツォンは頭の隅で考えた。 此処まで自分の攻撃に付いてこられるだけでも、少々の護衛ならば十分。 この攻防を前にして、部下達は彼女をソルジャーに推しても良い人材と考えただろう。 だが、レノからそんな報告は受けておらず、セフィロスも、副社長もそういう素振りは無い。 ソルジャーにしてしまえば、護衛として何ら問題無いだろうに、そうしたがらない理由があるのだろうか。 数える程しか出されない彼女の攻撃を避けながら、ツォンは何故本気を出さないのかと考える。 加減をされる事に屈辱を感じないわけではないが、彼女にはそれよりも疑問の方が多い。 解せない。 表情を変えるどころか、息一つ乱さないままの彼女の真意を探るように、ツォンは攻撃に力を込めた。 「セフィロス、セフィロスー!!」 「何だ?」 今夜の警備についてのミーティングを終えたセフィロスは、廊下を走ってくる同僚により注目の的となった。 式典の犯行予告があるにしても、いやに騒々しい廊下は、皆慌しくソ上階に向かっている。 「聞けって!すっげぇぞ!今タークスん所でさ、お前が保護した子とツォンさんが殴り合いの大喧嘩してるって!」 「・・・・・・・」 と・・・・ ツォンが・・・ 殴り合い? 大喧嘩? 「もっとマシな冗談は言えないのか?」 「嘘じゃねぇって!皆集まってんだから!!」 「・・・・・・」 「信じろって!ってか早く止めに行かねぇのか?お前保護者だろ」 信じるも何も・・・・ 行かねば無理にでも引っ張って行きそうな同僚に、セフィロスは大きく溜息を吐くとエレベーターに向かった。 とツォン。 どう考えても喧嘩するような性格には思えず、まして殴り合いなどするとは思えない。 どうせ何かの事故を、通りかかって見つけただけの者が脚色して風潮しているのだろう。 恐らく自分が着く頃には、事は丸く収まっているのだろうと、野次馬だらけのエレベーターの中、セフィロスは溜息をつく。 目的のフロアに着くと、入り口に集っているソルジャー達が、固唾を呑むように中を見ていた。 暇があるわけではないだろうに、何をしているのかと考えながら、セフィロスは中を覗き込んだ。 そこには、珍しく本気で戦っているツォンと、それを防御し、時に攻撃を仕掛けているの姿。 『お前が保護した子とツォンさんが殴り合いの大喧嘩してるって!』 野次馬がセフィロスの存在に気付くのと、彼が怒号を上げるのは、ほぼ同時だった。 「何をしている!!」 思いも寄らなかった声に、もツォンも驚き、ビクリと肩を揺らした。 珍しく感情的になり、そして声を荒げた英雄に、野次馬達はサッと道を開ける。 これは間違いなく怒られるだろうと、は冷や汗をかきながらセフィロスを見つめる。 有無を言わせぬ雰囲気を出しながら室内に入ってきた彼に、ツォンは内心驚きつつも、平静を装い服の埃を払った。 「・・・・・・・怪我は無いな?」 「は・・・はい」 「そうか。・・・どういう事だ?」 「え?いや・・・その・・・セフィロス、何故そこまで怒・・・あ、いえ、何でもありません」 何故セフィロスが此処に居るのか、何故そこまで怒っているのかと聞きたかったが、彼の射るような視線には口を噤んだ。 部屋の外にはいつの間にか人だかりが出来ている。 これだけの人数の前で戦って見せたのならば、怒られても仕方ないだろう。 だが、それにしては何故セフィロスの怒りの矛先が、自分だけでなくツォンにまで向けられているのか。 確かに彼が関わっていての騒ぎだが、人が集まる前に止めなかったのは、の落ち度と言っても良いだろう。 「セフィロスまで来るとは、随分騒ぎになったようだな」 「ツォン・・・・説明しろ」 その後、ツォンから事の顛末を聞いたセフィロスはただただ脱力し、とレノに慰められるのだった。 元凶とも言えるルーファウスが、『自分の身を守る上では何の危惧もいらなくなっただろう』などと言ってくれたお陰で、二人の間には火花が散る事となるが、互いに忙しい身の上。 今日という日は特に輪をかけて忙しく、結局勝敗も勝負も無いままとなった。 |
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1日で書いたら、こんな感じになりました。 これから一体どうなる事やら、行き先不明な感じになりそうだったので、UP直前に後半を大幅カット&修正しましたこれで大丈夫な・・・ハズ 2007.05.03 Rika |
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